蚊がいなくなるスプレーには、作用時間別、回数別、香りのタイプなど色々な製品があります。
が、この中でおすすめなのは、有効成分として「メトフルトリン」が使われているタイプ。

そして予算が許すなら、「24時間持続タイプ」のPROを選ぶと最強です。
通常タイプとの違いは、メトフルトリンの含有量が多いところ。
ローズの香りの12時間タイプは11.1w/v%。それに対して、PROは13.3w/v%です。

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蚊がいなくなるスプレーの有効成分は、ひとつじゃない
無香料(12時間):トランスフルトリン
ローズ(12時間)、PRO(24時間):メトフルトリン
2剤とも常温で揮発性があることが特徴で、これらが開発されたおかげでお手軽な蚊除けスプレーとして「蚊がいなくなるスプレー」が発売されました。
ちなみに、ドイツのバイエル社がトランスフルトリンを開発した後に、日本の住友化学がメトフルトリンを開発しています。メトフルトリンはMade in Japanなんですね。
では、なぜメトフルトリンの方がおすすめなのか。その理由について、有効性と安全性の観点からまとめます。
有効性はメトフルトリンの方が高い
メトフルトリンとトランスフルトリンの有効性を比べたデータがあります。
それによると、メトフルトリンの方が約3倍、ヤブ蚊に対しては約5倍だったとのこと。
これはメトフルトリンの自社データの結果ではありますが、この2成分を直接比較したデータは今のところこれだけなので、現状ではメトフルトリンの方が効果が高いと言えますね。
安全性はトランスフルトリン>メトフルトリン?
安全性の評価の方法として、LD50というものがあります。
LD50とは、試験の対象になったマウスや犬などの実験動物のうち、半数が死んだ時に与えた薬物の量を示したもの。
これで評価してみると、両剤とも一般的な安全性はクリアしていますが、トランスフルトリンの方がLD50の数値が高く、安全性が高いと言えます。
ただ、これはあくまで同じ量で比較した場合のもの。
有効性を考えると、メトフルトリンの方が使う量が少なくて済むので、結果的に安全性の観点からもいいかもしれません。
赤ちゃんやペットへの影響は?
メトフルトリンとトランスフルトリン。どちらの成分も哺乳類に対しては安全性が高く、人間やペットには影響がないことが明らかになっています。なぜなら、哺乳類はこれらの薬剤を分解する酵素を持っていて、体に入ったとして短時間で代謝されて体の外に出てしまうから。
一方で、昆虫類や爬虫類はこの酵素を持っていないので、メトフルトリンやトランスフルトリンが体内に入ると無毒化できずに死んでしまうのです。
赤ちゃんやペットがいる家でも安心して使えるのには、こういう理由があるんですね。
ペットとして昆虫や熱帯魚、鳥を買っている方は使わないでください!哺乳類以外のペットには有害です!!
知っておくと安心。蚊がいなくなるスプレーのよくある疑問
舌がピリピリして痺れる?これって副作用?
よくある副作用として、舌がピリピリして痺れるといった症状があります。
しかし症状は半日程度で消えることがほとんどなので、痺れだけであれば心配しなくて大丈夫です。
もし体の中に吸収されたとしても、体の外に出ていくのも早い薬剤です。皮膚からも吸収されますが、問題になるほどの量が吸収されることはまずありません。
ちなみにあらかじめビタミンE配合のクリームを塗っておくと、皮膚のピリピリは起こりにくいので、皮膚の敏感な方は気になる場所に塗っておくとよいでしょう。
間違って、体にスプレーしちゃった!
皮膚にくっついた場合、皮膚がヒリヒリしてしまうことがあります。
これもヒリヒリ感や痺れ、痛みだけであれば半日くらいで自然に消えていきますので、特に問題ありません。
ただ、赤く腫れ上がったり、息苦しくなったりなどの他の症状がある場合は、病院へ受診しましょう。
蚊がいなくなるスプレーは飛行機に持ち込める?
蚊がいなくなるスプレーは防除用医薬部外品であり、飛行機への機内持ち込みと預け入れは共に認められています。

ただ、手荷物検査場では、見た目で判断されて没収されることもあるかもしれません。その場合は、「医薬部外品であること」をパッケージの記載を見せながら説明しましょう。
英語で説明するとしたら、こんな感じ。
This is an insect repellant and quasi drug.
(これは虫除けスプレーで、医薬部外品ですよ。)
結論:メトフルトリン配合の蚊がいなくなるスプレー(バラの香り、PRO)は最強の蚊よけ対策!
最近では感染症の問題もあり、蚊の対策が気になる方も多いですよね。
蚊よけ対策として評判の高い「蚊がいなくなるスプレー」をうまく使いこなして、虫さされの心配から解放されましょう!
参考文献
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